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突発性難聴

 突発性難聴は、働き盛りの人に多い原因不明の病気である。この病気は突然起こり、ある朝目覚めると一方の耳が聞こえなくなっているというような始まり方をする。
 心身の疲労が大きいときや風邪気味のときに発症しやすいこと、また、高血圧や糖尿病の合併症として発症するケースがあることなどから、ウイルスの感染や、内耳に酸素や栄養を送る循環システムの障害が原因として有力視されているが、まだはっきりとは解明されていない。
 難聴に前後して、耳鳴りや耳閉塞感が起こることが多く、また、めまいや胃部不快感を伴うことも少なくない。三十~五十歳代の人に多く、最近は高齢者にも増えている。女性よりも男性に多くみられる。
 会社員のMさん(四十二歳)は、ある朝、起き上がろうとしたところ、一方の耳に異常を感じた。聞こえないのである。しばらくするとめまいが始まり、片方の耳がつまってしまった感じが強くなった。耳鼻咽喉科では安静入院と血管拡張剤、副腎皮質ホルモン療法などがあるが、Mさんの場合はあまり効果がなかった。
 そこで私はMさんに特効ツボである「胃聾(いろう)」と「聴(ちょう)響(きょう)」に針灸を施した。その結果、約一か月の施術で耳も正常に戻り、その後は健康に生活されています。
(※日刊工業新聞でお答えしてきた内容から転載します。平成十四年十二月二日掲載分)